F思考

心理学科卒の社会人。読書を通じて、考えたことをブログに蓄積。

ストレスコントロールとしての読書:人生に疲れた人に

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昔から本を読むのが好きだった。

子供の頃、本を読むという事は、勉学であり、知らない知識を仕入れる事で、成長している実感を持てた。

今30歳になり、読書の効用を改めて考える。

先日読んだ本(35歳クライシス)でストレスコントロールについて書かれていた。

その中で鬱病の人にランニングを勧めると良い、何故なら物事を遮断し、世の中の情報過多状態(情報過多ストレス)から逃れることが出来る、と著者は述べていた。

本を読む、という事に没入する事でも、ランニングと同様に他の物事は出来なくなる。

よって読書にも同じ効用があるのではないかと気付いた。

ランニングでは外に出る事に依って情報を遮断する。

走り終わる迄、目的地に着くまで強制的に。


読書に拠る強制力は弱い。

家に居ながらにして読む事が出来、他の物に手が届く。

しかし、自分の興味のある分野、面白いと思う本を読むことで、先が気になり他の事が手につかなくなる。


世の中の専門の分野で成功している人達には読書家が多いという統計をよく目にする。

彼らは勉強の為、と思いつつも、読書に依って外界の情報を遮断し、知らず知らずにストレスコントロールを行っているのではないだろうか。

その結果、ストレスによる疲れが抑えられ、専門の分野で力を発揮出来る、という事は十分考えられる帰結である。

没入しての読書が大きな意味を持つのであって、片手間での読書ではストレスコントロールという読書の側面的効用を強く得られない。

又、勉強しているという気持ちでの読書は、日頃から疲れている身体に更なるストレスを与える事になる。

その点を意識し、「成長の為」と言うよりは、自分の興味のある・面白いと思える分野の本を読む、「ストレスコントロールの為」の読書。

その中で"副次的"に知識を仕入れる事が出来る、という程度が、30歳における読書への接し方として重要なのかも知れない。